Xの悲劇

Xの悲劇
Xの悲劇
posted with amazlet on 06.01.23
エラリイ クイーン 宇野 利泰 エラリー・クイーン
早川書房 (1988/05)
売り上げランキング: 186,096

『九尾の猫』が面白かったので手にとってみました。言わずと知れたクイーンの名作ミステリーです。
無知とは恐ろしいものですね。
私はてっきりこの本の主人公はエラリー・クイーンだとばかり思ってましたよ。
でも実際はドルリー・レーン。知らない。こんなキャラクター知らないよー!
とめんを食らったのですが、このキャラクターもなかなか面白い。
元高名な役者で今は引退して趣味で探偵をしてるという設定です。
元役者なのでなぜかやたらにメイクで変装します。乱歩っぽい。というか乱歩が影響されてるのか。
ストーリについて語るとネタバレになってしまいますので省略。というかこのblogでは基本的にストーリ紹介ってやったことないんですけどね。
で感想なのですが、なるほどよくできた作品だな、と感心しました。
ただ題材がダイイングメッセージ物だったのであまり事件自体に興味は惹かれなかったかな。
以前も書きましたが私はミッシングリンク物が好きなんです。
この事件もある意味ミッシングリンクといってもいいのかもしれませんがやはりフックはタイトルにあるXというメッセージの謎でしょう。ただこの謎が提示されるのがかなり後の方なんですよね。ですからそこに至るまでの事件がちょっと私にはいまいちでした。
この本のあとがきによれば『Xの悲劇』よりも『Yの悲劇』のほうが日本では評価されてるそうですね。私は『Yの悲劇』を読んでいないので比較しようがないのですが、Yのほうは館物だそうです。
次はYを読んでみましょうかね。でも天邪鬼なので国名物を読むかも。