十日間の不思議

十日間の不思議
十日間の不思議
posted with amazlet on 06.09.26
エラリイ・クイーン 青田 勝
早川書房 (1976/04)
売り上げランキング: 74,870


ここが凄い!

  • 架空の町を舞台にしたライツヴィルシリーズ
  • 文章が平易で読みやすい。
  • 登場人物が少ない。
  • 事件がぜんぜん起きない。
  • 起きるのは全体の四分の三が過ぎてから。
  • しかも地味な事件。
  • 一見地味な解決。
  • パパクイーンもジューナも出てこない。
  • だが面白い!
  • 人物描写がたくみだからだ!
  • 『九尾の猫』でなぜエラリーがああなってるのかこの作品でわかる。
  • 中期クイーンの傑作(らしい。)

ライツヴィルシリーズを読むのはこれが初めてです。
意外なことに実はこの作品がエラリー・クイーン作品の中で一番楽しめました。
非常に地味な作品なのですが人間クイーンが描かれているので全然飽くことが無かったです。
自分はこっちのほうが好きかもしれません。
ただそれは何冊かクイーン作品を読んでいるから楽しめるといった楽しさだと思います。
いきなりこれから読むのはいかがなもんでしょう。
そう言いながらライツヴィルシリーズ『災厄の町』も『フォックス家の殺人』も飛ばしてしまったのですが…。
それにしてもクイーンて凄い作家ですね。三期に分かれてるミステリー作家なんてクイーンぐらいしかいないんじゃないでしょうか。熱狂的な信奉者がいるのもうなずけます。