十日間の不思議
ここが凄い!
- 架空の町を舞台にしたライツヴィルシリーズ
- 文章が平易で読みやすい。
- 登場人物が少ない。
- 事件がぜんぜん起きない。
- 起きるのは全体の四分の三が過ぎてから。
- しかも地味な事件。
- 一見地味な解決。
- パパクイーンもジューナも出てこない。
- だが面白い!
- 人物描写がたくみだからだ!
- 『九尾の猫』でなぜエラリーがああなってるのかこの作品でわかる。
- 中期クイーンの傑作(らしい。)
ライツヴィルシリーズを読むのはこれが初めてです。
意外なことに実はこの作品がエラリー・クイーン作品の中で一番楽しめました。
非常に地味な作品なのですが人間クイーンが描かれているので全然飽くことが無かったです。
自分はこっちのほうが好きかもしれません。
ただそれは何冊かクイーン作品を読んでいるから楽しめるといった楽しさだと思います。
いきなりこれから読むのはいかがなもんでしょう。
そう言いながらライツヴィルシリーズ『災厄の町』も『フォックス家の殺人』も飛ばしてしまったのですが…。
それにしてもクイーンて凄い作家ですね。三期に分かれてるミステリー作家なんてクイーンぐらいしかいないんじゃないでしょうか。熱狂的な信奉者がいるのもうなずけます。