孤独の発明

孤独の発明
孤独の発明
posted with amazlet on 07.01.25
ポール・オースター 柴田 元幸 Paul Auster
新潮社
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私の父は、52歳で離婚し、ニューアークの家で、ひとり孤独に死んでいった。父の死を伝え聞いた私は、15年ぶりに帰郷し、遺品の数々と対峙する。そこで、私は一冊のアルバムを見つけた。夥しい父の写真。私は曖昧な記憶をたどり始める。父の孤独な精神の闇。父の父(祖父)をめぐる不幸な殺人事件…。見えない父の実像を求めて苦闘する私。父子関係をめぐる著者の記念碑的作品。

ここが凄い!

  • 第一部は文章が平易で読みやすい。
  • ここで語られる父のイメージが凄い。
  • いい人なんだか悪い人なんだか駄目な人なんだか凄い人なんだか。
  • 第二部は少し戸惑う。体言止めの嵐、断片的イメージの羅列、引用の多用。
  • 小説というよりはエッセイに近いかも。あるいは擬似私小説か。

ポール・オースターをこの作品から読まなくてよかった。
これから読んでいたらおそらく次の作品に手を出そうとは思わなかったでしょう。
危うく不幸な出会いをするところでした。