ボーン・コレクター
内容
骨の折れる音に耳を澄ますボーン・コレクター。すぐには殺さない。受けてたつは元刑事ライム、四肢麻痺―首から下は左手の薬指一本しかうごかない。だが、彼の研ぎ澄まされた洞察力がハヤブサのごとく、ニューヨークの街へはばたき、ボーン・コレクターを追いつめる。今世紀最高の“鳥肌本”ついに登場!ユニヴァーサル映画化!「リンカーン・ライム」シリーズ第一弾。
ここが凄い!
- 文章が平易で読みやすい。
- 主人公の設定が凄い。首から下は左手の薬指一本しか動かせない!しかもそれがきっちりとラストにつながっている。
- 犯人の設定。
- 科学捜査の細かい描写。今って本当にこんなことになってるんですかね。
- 優れたストーリーテリング。文字通り徹夜しました。
- ミステリーファンが望むものがほとんど入ってる。しかもかなり上質に。
- 冒頭の奇怪な事件。名探偵登場。ユーモアに満ちた会話。サスペンス。秀逸な伏線。意外な犯人。どんでん返し。後味のよいラスト。
- そしてラブロマンス。主人公(男)とその介護士(男)とではないですよ。
- 傑作!
ジェフリー・ディーヴァーの小説を読むのはこれが初めてです。
これは凄いですね。本当にページをめくる手が止まらない。むちゃくちゃ面白い。名探偵好きにはたまらないものがあります。
世評が高かったのに今まで読んでいなかった自分を悔いました。
なんとなく映画がつまらなそうだったので倦厭していたんですよねえ。
アーもっと早く読んでいればよかった。
大満足したこの作品でしたがただちょっと気になったところもあります。
この作品は主人公側の視点と並行して犯人側の視点の描写もあるのですがそこでいきなり犯人のことをボーン・コレクターと書いているんですよね。
主人公側が彼のことを事前にボーン・コレクターと名づけているのなら話は分かるんですが決してそういう描写は無く(彼らは犯人を未詳823と名づける)唐突にそういった名称が地の部分でつかわれる。これ別に「男は〜」でかまわなかったんじゃないでしょうか。
そこらへんが読んでてちょっと気になりました。
それにしても今、名探偵の登場する本格ミステリーを書きたかったらこれだけ設定に凝らなければいけないんですねえ。現代の本格ミステリー作家さんは大変だ。